あぁ、いとしき文明。江戸へやってきた!

あぁ、いとしき文明。江戸へやってきた!

2018年9月23日

背景は激変。弥生時代→江戸時代に。
「ぼんやりする」喜びをかみしめる

二日目は電車で倉敷へ。
美観地区にあるユースに宿をとった。

バスタブなんかはなく、
シャワーもトイレも共用な宿だったけど、
水やお湯が使える、
ベッドがある、
蚊に刺されまくることもなく、
バカでかいゴキブリの群れがプラスチックをバリバリかじる音を聞きながら寝ることもない。

文明の有り難みを全身でかみしめた。

しだれ柳の隙間から丸い月が見える。
大原美術館の前の川の袂に腰掛けて、
しばらくお月見をした。

倉敷の美観地区。
この街は、
つい最近、江戸時代までは海だった。
徳川幕府におさめるための食料や繊維、
各地から集められたありとあらゆる
大事なものを貯蔵する倉々は、
白壁に黒い瓦が美しく整然とはめ込まれていて、
そこかしこに井戸がある。


この町の中にその時代に使われていた古道具を商う私の好きな店があって、
昔の人たちが使っていた道具もたくさん見せてもらった。
誰かが使うことを想って造形される物。

そこには作為を超えたものだけが持つ美しさとでも言うべきか、
個性だ芸術だを超える「用の美」に溢れている。

この世界に然や為があるとするなら、
人々の日々の暮らしや営みは
「為のための然」なのだろうと思う(自分の中の分類的に)。
そして私は、それらに強く惹かれる。

暮らしや営みが生み出す土ぼこりは、
なんて美しいのだろう。



海を埋め立ててできたこの街には
水路が張り巡らされ(大阪もそうやったね)
物を運ぶ。

物を運ぶということは
現在とは比べ物にならないほど
大変だったことが想像できる。

昨日、島にいたときも、
重い水タンクを担いで長い道のりを運ばなければならないシーンに何度か出くわし、
舟で海から回り込んで運だら楽かもなって場面が何回もあったので(笑)
感覚としてリアルにわかる。

夜道も暗くない。

人と自然は共存していくことができるのか
文明と人が親密になってゆく過程に思いをはせる

江戸のシステムの名残が残る建築物の町で、
緊張感なく月を眺めながら、
前の日の真夜中に見た、
海に面した高床式住居の窓辺にさす
月の明かりの青さを思い出していた。

それは色相がはっきりと判るくらいの青さだった。
月明かりが青いと感じることはあったけど、
あんなにも眩しくて青いものやったなんてな。

どちらもきれいなんやけど、
ここで枝垂れ柳の合間から見える月明かりとはずいぶん違う。

裕福だった子供の頃、
父親によくキャンプに連れて行ってもらっていたが、
夜は大人たちが夜通し焚き火を囲んでいたから、
私はこの年になるまで
本当の暗闇なんて知らなかったのだろう。

人は暗闇の怖さから逃れるために
ろうそくを作り、
電気を作り、
夜も目が見えるようにした。

雨風や外敵から身を守るために家を建て、
虫や風が入らないように閉め、
さらには閉めたまま外がみえるように
透明のガラスをはめた。
また、あるときは
虫は通さず風だけを通すために網を窓につけた。

遠くまで水を貯め置いておけるように井戸を作り、
井戸にさえ汲みにいかなくていいように、
水道を作った。

果ては暑さ寒さからも逃れ、
地球の裏側にいる友だちと
同じ時間に同じ情報を共有する。

現在も文明はずっと開化し続け、
その勢いは止まりそうにない。

人間と自然と共存していくことはできるのだろうか
という問いは、
多分子供の頃から悶々と湧いては消えを繰り返しているけど、
何となくそれは100%でないにしても
全くの不可能ではないような気が少しだけした。

もちろん、それには多くの人のかなりの勇気と
方向転換が必要なのかもしれないけれど。

江戸の頃の人々の暮らし方に学ぶことが、たくさんありそうだ。

急いで薪を集めたりせんでも、町は明るいしな

料理屋で刺身を食べると、昨日の鹿久居島では全然釣れずに、隣の浜で釣れたお兄ちゃんが大きなベラをくれたことを思い出す。どっちも美味しかった!どっちもありがとう!
今回は時間切れで中には入れなかった倉紡のアイビースクエア。開いてる時間に来てみたいな

大原美術館もアイビースクエア(クラボウのところ)も
時間切れで行かれへんかったけど、
倉敷の町は楽しかった。


こんな町に住めたら幸せやろうな。
また行きたいと強く思う反面、
あんまり行くと倉敷が「京都ランド」のようになったら嫌やな。
(…ってか、若干なりかけてる感がちょっとあった)

明日は平安時代の頃からつづくものづくりの現場におじゃまします〜




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